
・塾なしでも高校受験に合格できるのかな?
・塾なしの場合、どんな勉強をすればいいんだろう?
・通信教育は必要?
学年が上がるにつれ、高校受験のため塾に行くことを考えるようになると思います。
ただ塾はお金がかかりますし、本当に成績が上がるのか不安になりますよね…。
今回は元塾長の観点から、「中学生が塾なしで高校受験に合格する方法」をぶっちゃけて解説します!
この記事の執筆者
この記事では、
- 塾なしで高校受験合格は可能か
- 塾なしで高校受験に合格するための7つの条件
- 各教科の塾なしでの勉強法
という順で解説しています。
この記事を読めば塾なしで高校受験に合格するためのポイントが分かり、ご家庭で何をすればいいか計画が立てられますよ!
塾なしで高校受験合格は可能【自主的に勉強できれば】
最初に結論を言います。
お子様が高校受験を自分の問題として考え、勉強に前向きであれば、塾なしで高校受験合格は可能です!
高校受験合格には、
- 各教科の理解
- 受験情報の収集
- スケジュール管理
- モチベーションの維持
などが必要になります。
塾にはこれらをサポートしてくれるため、不安な中学生は塾に通うわけですね。
これらをお子様が自分で管理できれば、塾なしで高校受験に合格できます。
2021年現在、中学生の通塾率は54.2%。
約46%の中学生は塾なしで勉強しているということですね!
(全員がちゃんと勉強できているかは別ですが…。)
出典:PR TIMES「小学生・中学生の塾通いに関する実態調査」
とはいえお子様の力だけで全てを管理するのは、ハードルは結構高いです。
自力で勉強をする姿勢が子どもにない…
家庭だけでサポートできるか不安…
こういう場合は、成績の良し悪しにかかわらず塾に行った方がいいですね。
ここから、お子様が塾なしで高校受験の勉強ができそうかを一緒にチェックしましょう!
塾なしで高校受験に合格するための条件7つ
ここからは、塾なしで高校受験を乗り切るために必要な条件を7つ解説します!
「これは難しいな…」と感じる条件が2つ以上ある場合は、塾のサポートがあった方がいいでしょう。
お子様と一緒にチェックしてみてください!
①家での勉強習慣がすでにある
すでにご自宅で下の勉強ができている、もしくはできそうなら、塾なしでも高校受験に合格できるでしょう。
- 学校の予習と復習
- 今までに習った範囲の苦手克服
- 受験勉強(中学3年生の秋以降)
高校受験合格には、「学校の授業を理解する勉強」と「苦手範囲を無くしていく勉強」の両方が必要です。
塾なしで高校受験を目指すなら、ご家庭でこれらの勉強計画を立てられるようになり、勉強習慣をつけていきましょう!

学校の授業を一発で理解できる勉強習慣があれば、ムリに塾に行く必要はありません。
②解説を読んで自力で理解できる
塾なしで勉強をしていく上で、絶対に必要なことがあります。
です。
これがなければ、塾なしでの高校受験は不可能と言い切れます!
当然ですが塾なしだと質問ができません。
間違えたら自力で解けるよう理解しないといけないのが、独学のツラいところです。
特に
- 国語の読解問題
- 数学の文章題
- 英語の文法
- 理科の計算単元(電気や天気、運動など)
は覚えるだけでなく、理解して慣れることが必要。
このあたりで苦戦している中学生は、解いた後に解説を読む習慣と理解する力を鍛えなければいけませんね。
そもそも解説を読まず、丸つけだけで終わってしまっている中学生もいます。
塾なしでも、自力でちゃんと理解できそうかよく考えましょう!
③テスト・受験までのスケジュールを自分で組める
- 定期テストまでの中期的なスケジュール
- 高校受験までの長期的なスケジュール
この2つを計画的に組み、自力で達成できる力が必要です。
各教科の特徴や時間配分、自分の学力を正確に把握し、何をいつまでに終わらせるかを考える習慣をつけましょう!
例えば定期テストいうと、
英語と数学は苦手克服も大事だから、テスト1週間前までに1周しないと!
期末テストは副教科もあるから、中間テストより早く取りかかろう!
今回の理科の単元は苦手だから、日頃からすこしずつ勉強しなきゃ!
と考え、優先順位をつけられるかということですね!
また受験生なら夏休みが終わるまでに、「苦手克服」と「2・3学期の先取り」をするのが一般的です。
その予定を、部活などの予定・自分の苦手・受験までの残り時間を把握しながら立てなくてはなりません。
現時点でテスト1週間前からテスト勉強を始めているようなら、計画的に勉強できているとは言えませんよね。
スケジュールが計画的に組めるかどうか、一度試してみるといいでしょう。
④高校や受験の情報を自分で集められる
塾なしで高校受験をする場合、高校や受験の情報を自分で集めなくてはいけません。
- 公立と私立、どんな高校があるのか
- それぞれの高校の偏差値(難易度)
- 校風やどんな部活があるか
- 受験申し込みの方法
- 費用
これらを自分で調べて今の学力と照らし合わせ、どんな勉強をするかを自力で考えます。

塾なしの場合は、本やネット・SNS、学校見学など、自分で動いて情報を集めましょう。
⑤自分の苦手と学力を把握できる
- 自分が各教科で何が苦手なのか
- 合格点クリアのために何を勉強するべきか
これを自分で分析できることも、塾なしで高校受験をする条件の1つです。
やみくもに勉強したり、得意なことばかり勉強しても成績は上がりません。
苦手を把握し、計画的・効率的に克服する必要があるのです。
自分の苦手を把握して克服するチカラを「メタ認知」と言います。
実は、メタ認知能力が育っている中学生は多くないのが現実です。

塾なしで学力と苦手を把握するために、
- 模試
- 塾の無料体験
- 塾の面談
を受けることをオススメします。
※無料体験と面談は弱点把握とアドバイスが目的であって、必ずしも入塾はしなくて大丈夫ですよ!
⑥モチベーションを維持できる
高校受験までの期間、ご自身でモチベーションを維持できるかも考えましょう。
勉強スケジュールをしっかり立てても、疲れていたり気分が乗らなかったりと、うまくいかない日もあります。
人間なので仕方ないことですが、そこで挫折せずに持ち直せるかが、塾なしで勉強できるかどうかのポイントです!

塾なしで高校受験をするなら、うまくいかない時は休んで立ち止まりましょう。
そこで勉強方法やスケジュールを見直し、再出発することが大切です。
⑦自分に合っている教材を自分で選べる
自分のレベルに合った教材を、市販の教材や通信教材から選べるようになりましょう。
今の自分にとって難しすぎる教材だと、解けずに挫折してしまいます。
逆に簡単すぎると当然成績は上がりません。
塾なしの高校受験では教材選びは重要です!

市販の問題集は、習った単元で7割くらいの問題を解けそうなものを選びましょう!
進研ゼミなどの通信教育も、解説が非常にわかりやすいのでオススメです!
今何を勉強するべきかも書いてますので、スケジュールを組むのが苦手な中学生もやりやすいでしょう。
塾なしで高校受験するための勉強法
塾なしで高校受験する場合における各教科の勉強法を解説していきましょう!
ただどういう勉強が必要かは、お子様のレベルによって異なるのが現実です。
ですのでここでは「基礎中の基礎をおさえるための勉強法」という意味で解説します。
英語【単語・文法・苦手克服】
英語の基礎を理解するためには
- 単語をコツコツ覚える
- 文法を理解する
- 習った単語と文法の苦手を克服
の3つが必要です。
単語の意味さえ分かれば、高校受験レベルの文章は大体読めます。
逆に単語力が弱いと、文法を理解できても正解にたどり着けないことも。
単語は塾なしでできる勉強なので、必ず毎日勉強しましょう!
文法は今学校でやっていることもしっかり勉強しつつ、苦手なままの文法を克服します。
なぜなら1年生の文法を理解しないと、2・3年生の文法を理解できないようになっているからです!
塾なしで英語を勉強するなら、
- 予習・復習
- 苦手克服
の両方の勉強時間を作りましょう!
学年ごとの勉強法(英語編)
【1年】
学校の予習・復習
夏・冬・春休みで苦手克服
【2年】
学校の予習・復習
1年生内容の苦手克服を普段からやる
夏・冬・春休みで苦手克服を徹底的に
【3年】
夏休みにこれまでの苦手克服と3学期の先取り
2学期から受験対策
さらに具体的な方法は、こちらの英語の勉強法に関する記事を参考してください!
数学【基礎問題を繰り返し+苦手克服】
数学が苦手なら、問題のレベルは基礎に絞って徹底的に繰り返してください!
それとあわせて苦手の克服しましょう。
英語と数学が苦手な中学生には、とにかく練習量が足りていない子が多いです。
基礎問題を反復練習をし、一瞬で解ける状態を目指してください!
応用問題に取り掛かるのはそれからです。
また英語と一緒で、数学も前学年の内容や小学校の内容が基礎になっている教科です。
苦手を放置していると、学年が上がるにつれてドンドン解けなくなります。
場合によっては小学校の内容まで遡って苦手克服をする必要があるでしょう。
学年ごとの勉強法(数学編)
【1年】
学校の予習・復習
夏・冬・春休みで苦手克服(小学校の内容も対象)
【2年】
学校の予習・復習
1年生内容の苦手克服を普段からやる
夏・冬・春休みで苦手克服を徹底的に
【3年】
夏休みにこれまでの苦手克服と3学期の先取り
2学期から受験対策
苦手克服の範囲が小学校まで増えただけで、ほぼ英語と同じですね!
英語と数学は一度苦手になると、なかなか抜け出せない教科です。
「自力ではどうしてもムリ!」と感じたら、個別指導塾に行くようにしてください。
国語【漢字と文法を完璧に+読書の感想】
国語を塾なしで勉強するときにやるべきなのは、漢字と文法を完璧にすることです。
それとあわせて、読書をします。その内容や感想を保護者様が聞いてあげてください。
文章の読解が苦手なお子様でも、漢字と文法は覚えてしまえば確実に点が上がります!
どんな問題がきても確実に点が取れるよう勉強をしたいところです。
また読解力を上げるには読書が大切と言われますが、読むだけではダメです!
- どんな設定の話なのか
- 登場人物はどんな心境だったのか
- 一番良かったシーンはどこか、その理由は何なのか
- 読み終えてどんな感想をもったのか
こういったことを人に伝える「アウトプット 」の練習をしてください。
人に説明できるということは、内容をちゃんと理解できているということです。
読むものは小説でもいいですし、活字が苦手ならマンガでもOKです!
理解できるまで、同じ話を何度も読むことも効果的ですよ!

国語は成績が上がるのがもっとも時間のかかる科目です。
受験生になってから勉強し出したのでは高校受験に間に合わないので、早めに対策に取り掛かりましょう!
社会と理科【不得意な単元を集中的に勉強】
社会と理科の共通の対策は、自分が不得意だと感じる単元を集中的に勉強することです。
英語や数学とちがい、社会と理科は単元ごとにまったく違うことを勉強します。
例:中学1年の理科
植物
物質・気体・水溶液
光
大地
もし植物が苦手だったとしても、光の勉強を頑張れば高得点が狙えるということです!

逆に多くの中学生は、苦手単元を復習する機会を作れず、高校受験ギリギリまで苦手ということが多い教科です。
学校の授業がない長期休みにまとめて復習すれば、塾なしでも十分逆転可能でしょう。
社会と理科は塾なしでも逆転しやすい教科。
苦手な単元を集中的に勉強して克服し、そのあとで全体のレベル上げと高校受験の対策をしましょう!
受験対策【秋までに苦手克服と先取り・秋から過去問で受験対策】
最後に受験生である中学3年生の勉強スケジュールについてです。
3年生が塾なしで勉強するうえで、大切なことが2点あります。
・秋から過去問を解き、各教科の苦手克服をする
・秋までに「これまでの苦手克服」と「2・3学期の先取り」をする
過去問を解き出すのは1月くらいからという中学生が多いですが、これでは遅いです!
もし1月に初めて過去問を解いて
思ってたより点数が取れない!
苦手な単元が多いみたい…
となったら、残り1〜2ヶ月では対応できない可能性があります。
過去問を使った高校受験対策は10月頃から、遅くても12月にはスタートしましょう!
また夏休みが終わるまでに「これまでの苦手克服」と「2・3学期内容の先取り」をするのも忘れずに!
理由は
- 夏休みに苦手克服をすることで、2学期以降は受験対策だけに集中できるから
- 先取りをすることで、定期テスト対策より受験対策のほうに時間を使えるから
です。
少なくとも英語と数学の苦手克服と先取りだけは行うようにしておきましょう。
塾なしでの勉強でも、高校受験の合格率がグーンと上がります!!
まとめ:塾なしで高校受験を合格するには、自主性と計画が重要!
今回は、塾なしで高校受験を合格するための条件と勉強法について解説しました。
今回のまとめ
●お子様が勉強を自己管理できるなら、塾なしで高校受験合格は可能!
・ただハードルは高い…。無理だと思ったら塾には行ったほうがいい
●塾なしで高校受験を目指すための7つの条件
①学習習慣がある
②解説を読んで理解できる
③スケジュールを自分で組める
④情報を自分で集められる
⑤自分の苦手と学力を把握できている
⑥モチベーションを維持できる
⑦教材を選べる
●塾なしで高校受験するための勉強法
・英語と数学は基礎と苦手の克服を!
・国語は漢字と文法を完璧に!読書のアウトプットも
・社会と理科は苦手単元に絞って勉強
・受験生は秋から受験勉強モードに切り替えよう
塾なしで勉強するというのは、時間が縛られない代わりに、全てを自分とご家庭でこなさなければいけないということです。
保護者様のサポートも必要ですので、よく話し合って勉強方法を決めていきましょう!